英語講師歴18年のトリニティ先生は、これまで英会話スクールや企業の語学研修をご担当。大人の英会話倶楽部の英語講師として、既に700レッスンを超え、多くの生徒さまから「的確で丁寧な指導」と信望を受けております。今回は、トリニティ先生に「日本人講師と海外講師のお薦めの組み合わせ学習方法」についてインタビューさせていただきました。
さっそくですが、「日本人講師と海外講師のお薦めの組み合わせ学習方法」についてトリニティ先生はどのようにお考えですか?
生徒さんの中には、「英語が流暢に話せるようになってから、ネイティブ講師にチャレンジしてみよう」、「英語学習を始めたばかりだし、日本人講師がいいかな?」と講師の選択を迷う方がおられるのではないでしょうか?
私自身も以前は、初心者の方は「日本語でサポートできる日本人講師」、上級者の方なら「英語が流暢に話せる外国人講師」かな、と考えていましたが、今は初心者の方こそ外国人講師、上級者の方は日本人講師と学ぶとより効果的なのでは?と逆に考えるようになりました。
そのきっかけは、今年の4月からスタートした「ビジネス日本語レッスン」です。
流暢な日本語が話せる中国人の生徒さんに、より高度な日本語を教えていますが、日本語の細かい内容まで掘り下げた鋭い質問がとても多いです。日本語上級者であるからこそ、感覚で身に付けるのではなく、根拠をしっかり理解した上で学んでいきたいということです。
英語においても同じで、日本人講師だからこそ、英語の細かなニュアンスが指導できると思っています。日本人にとって「第2言語」である英語をマスターすることは容易ではないですよね。母国語ではないからこその苦労があるはずです。フィリピン講師の方々も「第2言語」として英語を学んだからこその見方があると思います。
■「根拠」で学ぶか、「感覚」で学ぶか
私のこれまでの経験を踏まえると、「根拠」で学ぶのか?「感覚」で学ぶのか?をクリアにした方が、より上達が速いと感じています。
例えば、初心者の方なら、「感覚」を重視して、英語だけで推測する力が身に付いていく外国人講師がオススメです。ビジネス英語を学びたい上級者の方であれば、「根拠」がしっかり学べる日本人講師がオススメです。特に大人の方には、「根拠」があるとより理解しやすいのではと思います。
「根拠」が知りたいか、「感覚」で学びたいかをクリアにした方がより上達が速いということですね。
例えば、海外のマクドナルドで注文ができる中級者レベルの方なら、ネイティブ講師と学ぶと「感覚」が鍛えられ、更に上達していくと思います。その過程で「根拠」が知りたいときは、日本人講師と学んでみるのもいいと思います。
■「モヤモヤ」を作らない組み合わせ学習をしましょう
私が英語を学んでいてモヤモヤしたのは、どうしてこの表現じゃなくて、別の表現になるのか?と「根拠」が知りたい質問をしたときに解決できなかったことです。当時、ネイティブの先生は「感覚、フィーリングだよ」としか答えてくれず、とてもモヤモヤした気持ちになりました。こんなときこそ日本人講師を頼れると、疑問がクリアになると思います。
特に英語の小さな言い回しの違いを説明するときは、日本人講師がより長けているのではと感じています。
少し分かりやすく補足しますと
私たち・日本人は圧倒的なインプット・アウトプット量をこなして、日本語を習得してきました。幼少期に日本語文法で説明されながら学んだというよりは、[感覚]的に習得し、小中学生の国語学習でを[根拠]を学んできたと思います。
日本語でも英語でも、ネイティブとしての言葉の習得としては、それが自然ですね。
一方で、例えば
「かわいい」「きれいな」・・その否定は「かわいくない」「きれいじゃない」ですよね。なぜ、「かわいじゃない」「きれいくない」じゃないのか?
海外の日本語学習者であれば、これは超初級レベルの所謂、[い形容詞][な形容詞]ですが、日本語ネイティブでも、(日本語教師、第二外国語として日本語を習得した講師でなければ)うまく説明することは難しいと思います。
その言葉を習得してきたプロセスが違いますので、
ネイティブの先生だから、フィリピンの先生、日本人の先生だからこその特性を上手く活かした選択をお勧めします。
状況に合わせて日本人講師・外国人講師、其々の先生から学べるといいということですね。
■なぜ英語を勉強するのか「目的」をクリアにしましょう
・短期集中:3ヶ月後に海外旅行
数カ月後に海外に行くから英語を勉強しているという方でしたら、「感覚」で身に付ける外国人講師、ネイティブ講師を中心に学ぶといいと思います。「短くて伝わる簡単な文章」を短期集中でインプットしていけるといいですよね。
・ゆっくり:1年後に英会話が出来るように
1年後くらいに英語が話せればいいかなという方であれば、きちんと根拠を示すことができる日本人講師を中心に学ぶといいと思います。例えば、「感覚」では理解しづらい過去・現在形の使い分けなども日本語で視点の違いを示すことで、モヤモヤがなくしっかり学んでいけると思いますよ。
短期集中なら「感覚」で学べる外国人講師、長期スパンなら「根拠」を説明できる日本人講師、生徒さんの「目的」に応じて割合を変えていけるといいですね。
【総合的に英語力を上げるためのポイント】
生徒さんの中に「文法」好きな方がおられて、私のレッスンではひたすら様々な文法について学んでいます。ある時その生徒さんに、他の先生とも学んでみることを薦めると、一気に、その生徒さんの会話力が伸びました。
その生徒さんは日本人講師・フィリピン講師・ネイティブ講師、其々の先生と目的を決めて学ばれているようで、「細かい文法を学ぶ」、「テキストを中心に学ぶ」、「フリーカンバセーションをする」という具合に学ぶ目的を明確にして、日々取り組まれています。
また、生徒さんが話したい内容で、先生を選んでいる方も結構いらっしゃいます。バレエのこと、イギリスのこと、など。
やはり色々な先生の意見を交えるほうが、総合的に英語力を高められると思いますよ。
様々な先生と出会うことで、会話力に磨きがかかるということですね。インプット・アウトプットが活発になる効果的な学び方だと思います。
私自身もこれまで目的に合わせて、日本人講師か、ネイティブ講師かを選択していました。写真(画像)の中にある白黒写真は、リチャードクレイダーマンというフランス人ピアニストで、彼に手紙を書きたくて高校生の時にフランス語を勉強しました。
他にもイタリアにサッカーを見に行くためにイタリア語、ピラミッドを見るためにアラビア語、など合計7か国語を学びました。目的や話したい内容など、其々の先生と学ぶことで総合的な語学力UPに繋がるのだと思いました。
また、4歳から習っていたピアノは語学の習得にとても役立っています。これまでに歌を使った発音レッスンにも取り組んだことがあります。
トリニティ先生の「英語術」をインタビュー↓
https://www.english-dialogclub.com/blog/?p=6432
■事務局よりコメント
英語上達の鍵は、目的や興味・趣味に合わせて、楽しみながら英語を学ぶこと。また、多くの先生との「出会い」が英語の世界をぐんと広げてくれます。トリニティ先生は、生徒さんの疑問を解決する確かなメソッドをお持ちです。より効果的な進め方や生徒さんに合った勉強法は、信頼の厚いトリニティ先生にご相談くださいね。
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