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初心者から始めるNHK英語講座の活用法  (回答者:Kaorin先生)


子供から年配の方まで幅広い年齢層の方へレッスンを担当され、講師歴約15年になるKaorin先生。英語はコミュニケーションの道具であり、少しの勇気と自分の殻を出る事が必要で、皆さんの練習相手になりたいとおっしゃっているKaorin先生には、今回「初心者から始めるNHK英語講座の活用法」についてお話を伺いしました。

早速ですが、「初心者から始めるNHK英語講座の活用法」についてお話をお聞かせください。また初級の、どのくらいのレベルの方向きかも併せて教えてください。

今回お話させていただくのはこのNHKラジオ英語講座の早見表で、A2からB1に入る初級者の方です。

レベル
講座名
A1
中学生の基礎英語 レベル1
A1~A2
中学生の基礎英語 レベル2
A2
中高生の基礎英語 in English
英会話タイムトライアル
B1
ラジオ英会話
B1~B2
高校生からはじめる「現代英語」
遠山顕の英会話楽習
B2~C1
ラジオビジネス英語

A1:日常生活での基本的な表現を理解し、ごく簡単なやりとりができる
A2:日常生活での身近なことがらについて、簡単なやりとりができる
B1:社会生活での身近な話題について理解し、自分の意思とその理由を簡単に説明できる
B2:社会生活での幅広い話題について自然に会話ができ、明確かつ詳細に自分の意見を表現できる
C1:広範で複雑な話題を理解して、目的に合った適切な言葉を使い、論理的な主張や議論を組み立てることができる

公式サイトで『わかる文法力とリスニング力』の2つがレベルチェックできます。

https://eigoryoku.nhk-book.co.jp/

英語学習期間はすでに1〜2年以上あり、「中学生の基礎英語レベル1」から初めて、「中学生の基礎英語レベル2」「中学生の基礎英語 In English」と進められている方が多いと思いますが、これらの[基礎英語]の文法や語彙が概ね理解でき、リスニングが8〜9割くらい聞き取れているようになった方は、
いよいよ「ラジオ英会話」や「英会話タイムトライアル」にチャレンジすることをお勧めします。基礎に忠実な[基礎英語]と比べて、より日常英会話として自然で実践的です

「英会話タイムトライアル」は10分の番組で、クイズ形式になっていて瞬発力が養えます。

「今日は天気がいいですね。昨日の山はどうでしたか?」というような簡単な文章ですが、実際日常でも出くわすであろう挨拶表現であり、数秒で考えて英語文を答える。を繰り返していきます。

今までに、聴いた・読んだことのある基本的な表現がスムーズに出てこない方には、「英会話タイムトライアル」は頻出表現をoutputする練習は効果的です。

番組内でネイティブの先生からのちょっとしたニュアンスの説明もあり、やり直し英語をしたい方にはピッタリの内容だと思います。

ラジオ英語講座を聴くにあたって、すこし説明しますね。

早朝の番組放送している時間帯に聴くことも良いですが、今はスマートフォンのアプリやパソコンでも再放送を繰り返し無料で聴くことができます。

ストリーミングといって放送日以外に何度も聞けますし、ダウンロードすることも可能です。書店でテキスト(スクリプト)も購入でき、照らし合わせて学習することもできます。

実際使用しているラジオアプリ:NHKらじる

https://www.nhk.or.jp/radio/

私もこれで英語講座を聴いています。いつでも全てのNHKラジオ放送が聴けます

・文章を目で追って、目から、耳からリスニングをしてみましょう。
初回は聞き取れない単語や発音が多いかもしれません。

放送を聴く前に、事前に[今日のフレーズ]などに目を通しておくのも良いでしょう。
一度テキストでどんな文章なのか見ておき、口に出してシャドーイングしながら確認することも、「ここは、さっき見た文章だったな」と理解しやすくなります。[基礎英語]を学習された方なら、概ね読めば理解できると思います。

少し慣れてきた段階で、テキストを事前に見ずに、放送を聴いてみましょう。
数か月間、徐々にですが確実に、聞き取れる範囲が多くなっていきます。また、聞き取れない箇所が明確になります。

・聞き取れなかった箇所はリンキングやリダクション、弱形(ほとんど発音しない音)など英会話特有の発音による部分が多いと思います。できれば・・そこに注意して聞き直して精聴しましょう。

・スクリプトを見て聞き取れない部分や、わからない単語や表現を確認する
・音声の発音を真似しながら音読練習やシャドーイングをする
・音声をディクテーション(書き取り)して、スクリプトで答え合わせをする
・スクリプトだけでリーディングの練習をする。など、様々な学習方法があります。

大切なことは

聞き取れなかった音を、何度かしっかり聞きこむこと

[Grammar and vocabulary][や[Feel english Like a native speaker]など、今日のレッスンの核になる部分は、先ずは、しっかり理解しましょう。
大西先生は、何十回も音読して覚えきってしまいましょうと言われていますが、”お時間のある方は(可能な限りで)”ですね。
無理なく進めていくのでOKだと思います。大切なことは、その後も番組内で何十回と出てきます。

■Tips

Dialogueの中から[興味のあるフレーズ]を選んでみてください(メモするなり付箋を貼っておきます)。オンライン英会話でこれは使えそうだなと言うフレーズです。
音読などで復唱することとは別に、inputしたことを、実際の会話で、自分のこととしてoutputすることができれば、自分のものになります。

■Tips

[今週のREVIEW]はテキスト無しで。

月曜から木曜日のレッスンは、テキストも見て、聞きなおしながら、[学ぶ]プロセス。金曜日は、月曜から木曜日のDialogueの[Listening Challenge」。聞き取れるはず。
テキスト無しで聞いてみましょう。掴み切れなかった部分を最後に復習できるチャンスです。

1日15分の番組ですが、復習や聞き直しで1日30分としても・・それにoutputのオンライン英会話を加える。最良の学習パターンが出来上がります。

反復練習をしながら、ラジオ音声とスクリプトを組み合わせることで、音声を聞き流すだけではできないリーディング、スピーキング、リスニング、ライティング4技能のトレーニングができますね。

はい、ネイティブの赤ちゃんは産まれてから3歳くらいまでの期間にものすごい量の英語にさらされて日々生きています。この英語にさらされる量(英語を聴く)が英語を話せる量に比例していると思っています。

私たちはほぼ日本語で、日本での生活をしていますね。これをどう英語にさらされる環境にしていくかということになります。すでに覚えたフレーズ(過去の放送回)をテキストなしでも言えるようになったら、少し時間が経ってから、また同じ放送回を聴いてみるのもよいと思います。

集中して聴く、机に座る、教科書とノートを開いて、さあ聴くぞ!と身構えることは、学習になってしまうように思います。教科書を閉じた瞬間に、学習は終わったと満足してしまう、忘れてしまいやすいのです。

初回は、精聴して、理解を深めることが大切ですが、しっかり定着させていくプロセスとして、
生活の一部として、何かをしながら、すでに履修済みのプログラムを聞いてみてください

初級者の方でも、一度聴いた・学習した英語(番組や音声教材)を、この聴き方で、何度か聞いてみる、そんな環境を作られることをお勧めします。

前に覚えていたけど、忘れてしまった単語も出てくるかもしれません。

一旦手を止めてメモしておく、テキストを見返すでも良いですし、わからない単語は紙切れに書いて、頭に入ったらその紙切れはノートにうつして、あとで見返すこともできます。

Dialogueの文字を追うような聴き方から、聞きなれてきたら、
追いかけるように、重ねるように発話してみましょう。

数か月・数年の習慣化で、まさに、大西先生が言われるように、ネイティブの感覚で発話できるようになってきます。

くりかえし聴いて理解して、自分の言葉として言えるようになるまでがセットですね。オンラインレッスンで先生との会話に活用する以外、ご自宅でできる方法として何かありますか?

はい、たまに自分自身でもやっていますが、自分の声を録音して聞いてみることも良いです。

客観的に聞くことで、発音やスピードを知ることができます。自分が思っているよりも遅いなとか、この単語がうまく言えてないなということが発見できます。

今はとても便利な時代になっているので、Googleのホームにあるマイクマークを押すと、自分の声をAIが聞きとって、文字化してくれる機能が付いています。きちんとした発音とスピードで発声すると、きれいな文が自動的に出てきて、自分でも確かめられてとても便利です。まさにきちんと文章が出てくると感動します。

■事務局よりコメント

15年以上の講師歴と幅広い年齢層の生徒さんの指導経験があり、明るい笑顔とおしとやかな雰囲気のKaorin先生。ラジオ講座を隙間時間に、英語の日常化をし、効率的にリスニング力を高めていく。現在の自分のレベルと興味のあるフレーズを見つけて楽しんでいってほしいとおっしゃっていました。今回ご紹介したおすすめ講座やアプリを参考に、ぜひ生活に取り入れてみてください。

オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:Kaorin先生のプロフィールはこちら↓

https://www.english-dialogclub.com/wte/prfdtlfrm/1752