米国カリフォルニアの短大卒後、通訳・翻訳、バイリンガル秘書・外資系金融会社でマーケティングを担当。大手英会話スクールで7年、日常会話・ビジネス・資格試験・文法指導・キッズ・法人研修などを担当され、オンラインで3年、講師歴11年目になるSnow先生。今回「英会話学習で大切なこと」についてお話を伺いました。
早速ですが、英会話学習で大切なことについてお聞かせください。
はい、英語学習で大切なことは3つあると思います。まず最初に
1) 目的と目標を明確化する。
英会話って筋トレと同じって聞いたことありませんか?本当にその通りで、トレーニングのようなものです。そしてなぜ英会話を上達したいのか。いつまで、どのようになりたいのか。これは英語の5W1Hと同じなんですね。これが自分ではっきりとわかっていないと挫折しがちです。なんとなくやってますだったり、いろんな先生を探し続けたり、いろいろなテキストを次から買って終わりきれなかったり。
なんとなく英語やってます、なんとなく喋れればいいなと思い趣味で習いはじめる方も多いかと思います。今、海外旅行なども困難で、目標・目的を維持することが難しくもなっていますが、どのような目標設定が望ましいでしょうか?
そうですね、大きな目標・目的を持たなくても良いのではないでしょうか。
例えば、お気に入りの先生に会いたいからだったり、時間が合うから続けてみるという目標でも良いですよね。レッスンを受けるなかで見つけていく。やっていくなかで、ますます外国に行ける日が楽しみになったり、好きな映画を字幕なし観てみたいだったり、何か新しい願望が生まれて来るかもしれないです。それを意識するかしないかで、大きく変わってくると思います。やる気も違ってきますね。
「こんなことできたらいいな」を時々でも想像してみましょう。英会話力については続けてさえいれば、着実に目標の実現に近づいていくことですから。
実際わたしは中高生の時、英語は好きでもなかったです。成績もよかったわけではありませんでした。ただ、願望だけはあって、外国に行きたい。海外を体験してみたい。仕事をしてみたい。その願望だけはあったように思います。ですので、生徒さんにもその願望がわくように、その願望を元にご自宅で一人でも学習ができるように、そのサポートしていくことが私の目標でもあります。
いつか生徒さんたちには巣立って羽ばたいていってほしいです。多分ほかの先生方も同じような気持ちだと思います。
そして次に大切なことは
2) 違う先生のレッスンでチャレンジする
日本人の先生を受講している方は、日本語のわからない先生を受講してみてほしいです。また、フィリピンの先生、他ネイティブの先生を受けている方も別の先生のレッスンを、月に1回など受けてみて欲しいです。
信頼できる同じ先生と継続したレッスンは学習者にとって負担も少なく積み重ね学習になり効率的。でも、同時進行で別の先生のレッスンを受けることにも大きな意味があるのですね。
はい、信頼できる先生をメインに続けていくことは英語の定着にも良いです。しかし、同じ先生を受けていることでデメリットもあります。
それはその先生の英語しか聞き取れなくなることです。私の言った英語は聞き取れるのにフィリピンの先生、ネイティブの先生になると一気にわからなくなってしまうんですね。
私たちも生徒さんのレベルなどに合わせて(少しずつ会話スピードを上げていくなども考えながらですが)会話量を増やしていくプロセスでは分かりやすく話してしまう、生徒さんも慣れてきて伝わってしまいがちです。
初対面ですと、講師も生徒さんのリスニング力とか語彙力の見極めも難しいので、いつもの先生の様には進まない事態に遭遇します。
上手く通じなかったときに、伝えたいことを別の表現でどう伝えるか?理解できなかったときにどう理解できるように聞き出すか?
言葉を覚えるときに、その[伝えあうための工夫をするプロセス]ってとても大事ですし、ご負担は大きくなりますが貴重です。あえて、そういう状況にチャレンジしてみましょう、とご提案したいです。
もう一つに、同じ先生だけですと、聞き取れる英語の幅が広がりにくいと言うことがあります。
日本語にも方言があるように、英語にも様々な訛り・特徴があります。普段、アメリカ英語ベースで学んできた方が、初めてイギリスやオーストラリアの方の英語を聴けば、当然、拾いきれない表現(イントネーション・アクセント etc.)や語彙を感じるはずです。
いろんな国、いろんな人が英語を話していて、自分の英語が通じない。思い切って話したのに通じない!どうしてだろう?その経験が大事で、そこから得られることは大きいのです。
英語は世界言語ですが、多様に変化していて、これが[みんなの標準]というものもないといってよいと思います。スパニッシュ訛りの英語、インド訛りの英語、など普段聴き慣れない英語を聴くことによって、聞き取れる英語の幅は広くなっていきますし、相手に伝わる表現方法なども磨かれます。それによって英語の幅が広がっていきます。
教科書通りの発音や文法で話してくれないものだと、感じること、それに適応していく経験は、言葉を学びながらコミュニケーションしていく愉しさでもありますので、トライしていただきたいと思います。
3)ハプニングはチャンス
例えばの実例ですが、
留学中に実兄が訪ねて来ました。英語が全然わからない兄です。一緒にマクドナルドに行き、そこで勇気を出して注文しました「コーラ、M!」と二言だけ。
もちろん通じません。Medium coke, please. って言ってみてと教えました。Oh okayと店員さんはわかってくれ注文が出来ました。おおお、通じた!すごいちゃんとわかってもらえた!とその経験からコーラは通じない、MとSだけじゃ通じないと身をもってわかりました。今度は使いたくなるんですね。次はLargeを言ってみようと。
このように間違うハプニングが起こることで印象に残って、さらにそれが伸びしろになります。そのフレーズは忘れません。
今は海外に行くことも容易くないですので、このようなシチュエーション、ハプニングに遭遇する機会は少なくなっているかと思います。周りに英語が話せる人がいなかったりすることがほとんどでしょう。
そんな時でも、オンライン英会話なら、様々な予期せずハプニングを経験できますよね。
ネット状況やカメラの調子が悪い、宅配便が急に来られた‥想定外の事態こそ、チャンスです。
テキストを使った学習も含めて、英会話の基礎力を身に着けていく学習は大切です。
一方で、実際のコミュニケーションでは、想定外・未学習のことに出くわします。愉しいこと、困ったこと、そういうご自身の感情が高ぶったときに学んだことって、定着(記憶)しやすいので、[ハプニング]はチャンスです。
現在レッスンを受けてる生徒さんも、別の先生を受講して間違えたところをどうして間違えたのかなど、次のレッスンで、そこからまた英語の話しができますし、
笑い話やハプニング、ぜひ聞かせて欲しいです。ハプニングは最高の英語教材ですね。
間違うことで新しい学びがあり、そこからまた次の興味がでて英語学習に対してのやる気にもつながっていきますね。
■事務局よりコメント
良い環境(オンラインレッスン)がありますので、ご自身でもライブツアーを利用してオンライン海外旅行を楽しまれているそうです。目標や目的、願望を臨機応変に達成しておられるSnow先生。勇気を持って他の先生のレッスンにもチャレンジして、羽ばたいていってほしいと笑顔でおっしゃっていたのがとても印象的でした。クッキングを題材としたユニークなレッスンもあり、楽しいことを探して趣味の幅を広げたい方、ぜひ参考にしてみてください。
オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:Snow先生のプロフィールはこち↓