日本では大手外語学院などにて大人の英語、英会話の講師をご経験され、そして英語教材の出版社で「子供の英語教室」の立ち上げにも尽力され、カリフォルニア州ロスアンジェルスにある大学院の教育学部(バイリンガル、マルチランゲージ科)を卒業後はロスアンジェルスの日系企業、非営利団体の国際交流基金等に従事、現在は、アメリカ合衆国の南西部にあるアリゾナ州のオロ・バレー(Oro Valley)という街でお住まいの麻矢先生。
今回は、そんなマルチな麻矢先生に「言いたことを簡単に言葉にするためのコツと日本人講師とネイティブ講師の効果的な組み合わせ学習法」について、インタビューさせていただきました。
さっそくですが、麻矢先生が思う「言いたことを簡単に言葉にするためのコツと日本人講師とネイティブ講師の効果的な組み合わせ学習法」について教えてください。
今回は3つのセクション[1.日常で使う簡単なことが言葉(英語)にできない]、[2.それをどのように攻略するか?]、[3.日本人講師とネイティブ講師の組み合わせ]に亘って、生徒さんの英語学習に役立つお話を順にしていきますね。
まず、[1.日常で使う簡単なことが言葉(英語)にできない]ことについてですが、何を言いたいのかがボヤケている状態のことです。
つまり、「これはこうです」という言いたいことの骨が上手く言えない理由には、英語の環境ではないことや皆さんが持つキレイな日本語が邪魔をしてしまうことが挙げられると思います。日本語は、長年話し、読み、書きをしているからこそ、それ相応のキレイなしっかりとした文章をつくることができます。
英語で言うときに全ての情報をニュアンスも含めて言おうとするから英語が「出てこない、言葉を並べただけになる、単語の羅列」になってしまいます。
大切なのは、英語の「骨(ほね)」を捉えること。
私のレッスンではこの「骨とり」をすごく重要視しています。
まずは、「なにが(主語)、なんだ(述語)」で話すこと、書くことです。
つまり、「なにがなんだ」が言えれば、それだけで半分以上の自分の思いが伝わります。
相手に自分の言いたいことを伝える、ということに焦点を当てましょう。この「骨(ほね)」を構築しないまま、英語で言おうとするから、単語の羅列になってしまいます。
そうですね。キレイな日本語を話せるがゆえの悩みかも知れません。普段の日本語で「昨日は京都に行って友人たちにたくさんのお土産を買いました」これを「なにが(主語)、なんだ(述語)」方式で英語すると、骨は「昨日、お土産を買いました」ですよね?この「何がなんだ」を英語にする。この部分は難しい英語ではないですよね。I bought. です。そこから文章を広げていきます。「どこで、何を、誰のために」を付け加えていくという流れです。会話のキャッチボールもスムーズですし、簡単だと思います。
じゃ、どうすればいい?ということですが、
[2.それをどのように攻略するか?]です。
1つ目は、もし、英語の「骨(ほね)」が理解できない・掴めない場合はやり直すこと。やり直すしかありません。つまり、伝えたいことは何なのか?基本の英語の骨(文法)を捉えなおして下さい。
2つ目は、日々の行動を英語にする努力をしてみましょう。日々の細かい行動、朝起きる・歯を磨く・お手洗いに行くなどを言葉にしてください(これに限りません。どんな事でもいいのです)。「なにが(主語)、なんだ(述語)」方式です。毎日の行動パターンは大体同じです。同じ英語を何度も使うことになる、そして覚えていく。反復の重要さがよくわかりますね。
日本語の環境にいらっしゃる皆さんには難しいことですけれど、日本にいるからこそ、それを意識した英語への環境づくりが肝心です。自分を英語環境へimmerseしましょう。(immerse ひたす、つける)
麻矢先生のおっしゃる「なにが(主語)、なんだ(述語)」方式なら、最低限の文法を使って、毎日のルーティンに英語環境を取り入れることができそうです。例えば、簡単に短く、I get up at 7 every morning. やI brush my teeth and go to the bathroom. Then I drink water in the Kitchen.など。ぶつぶつとつぶやいてみる。
そうですね。3つ目は、2つ目の取り組みとも関連しますが、連想ゲームをしてみましょう。
例えば、I like coffee.ここから連想していきます。コーヒーは黒い。コーヒーにはたくさんのカフェインが含まれている。など。この時、「含まれている」と言いたい時は、containを使いますが、その動詞でなくても、その動詞を知らなくても、出てこなくても、haveでいいんです。ひとまず伝わればそれで良しです。I like coffeeからどんどん話を広げていくスキルを自分で訓練します。
連想ゲームですか!晩ごはんを作りながら、掃除をしながら、お風呂に入りながらできそうですね。例えば、「バナナ」について、黄色である。おさるさんの好物。ヨーグルトに合う。バナナは安い。とかですかね。
それとよく似ているかもしれませんが、”Imagine and Guess”です。
自分の思うもの、事柄、なんでもいいですがこれをイメージして、その説明を相手にします。相手はその説明から何をイメージしたのかを当てる。というもので、これも私のレッスンでいう、「骨」です。「骨」をしっかりと相手に伝える。ということです。
4つ目は、描写です。
事柄、事象、物などをイメージして、それを描写する力をつける方法です。ここでも「なにが(主語)、なんだ(述語)」の骨です。では、Eriさん、例えば、Bridgeを簡単に描写してみて下さい。説明する相手はbridgeという言葉を何か全く知らない人です。
橋は、建造物である。橋は川の上にある。電車が通っている。・・・A bridge is a structure. A bridge is built over a river. It is built over streets and railroads
そうですね。それらを1文にすると、A bridge is a structure built over a river, a street or a railroad.となりますね。大事なことは、しっかりと「骨(ほね)」を捉えて話すこと。まずは、「なにが(主語)、なんだ(述語)」をしっかり言うことが大切です。
最後のセクション、[3.日本人講師とネイティブ講師の組み合わせ]についてです。
私がお伝えしたいことは、「自分でできること以外にも利用できることがある」ということ。
大人の英会話倶楽部にはネイティブ講師、日本人講師がいます。ネイティブ講師とは、英語環境づくりの一つに、そしてどんどん話していく、そして発音の矯正や英語の言い回しを学習するのに利用しましょう。
日本人講師には、「この英語はどうなっているの?」、「なぜこんな言い方になるの?」という具合に細かい部分を質問し、一緒に練習することに利用しましょう。「英語は実はこのようにできています」と基本中の基本を再認識する時間にすること。
先生其々に良さがあり、違いがあるので、それを活かす組み合わせがBetter。利用できることは沢山あるので、活かしていきましょうってことですね。
利用頻度の高いフレーズを習う、覚える、使うことももちろん大事なことですが、暗記と反復練習中心では骨が折れます(苦労する、困難であるという意味です)。
まずは、「なにが(主語)、なんだ(述語)」の骨をおさえること。言いたい情報をいかに相手に伝えるかが先決ですね。これをおさえなければ、前進はありません。
■事務局よりコメント
第一声目から麻矢先生の素敵なお人柄が伝わり、和やかな雰囲気に。つい緊張してしまう生徒さんでも、自然と学習に入り込める一つの重要な要素だと思います。少しでも上達したい!と希望を持って、日々レッスンや学習を続ける生徒さんにとって、「確かな可能性」を広げてくれる先生であると思います。
オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:また受けたくなる丁寧であたたかなレッスンを提供する 麻矢先生のプロフィールはこちら↓