大学時代にアメリカへ留学、英語が話せず挫折しかけた時期もあり、その後ニュージーランド・オーストラリア・カナダ・英国に渡りご自身を英語環境に置き、趣味を通して英語を話す機会が増やしながら苦手を克服。英会話教室にて幼児から大人までのクラスを担当していたブラント先生に、今回は英語の発音をよくする方法について、お話を伺いました。
早速ですが、英語の発音をよくする方法について聞かせてください。
はい、いくつかポイントがあります。6つのことについて、順番にお話しさせていただきます。
①興味をもつ
②フォニックス
③アクセント
④シャドーイング
⑤反復練習
⑥カタカナでかく
まず、はじめに、①興味をもつ
私は音楽が好きだったので、中学生の頃に聞いた宇多田ヒカルさんの曲で、英語の部分に驚きました。なぜこんなに英語の発音が良いのか?と。そのカッコ良さ、流暢さに一瞬で興味をそそられ、その時から私もこんな風になりたい。こんな風にかっこいい英語の発音にしたい。と興味を持ったのです。英語のリズムに興味をもつこと、それが発音をよくするための一番最初に必要なことです。
そしてその次に、実践的な話をします。
外国の子供たちがまず英語を話すときにすることは、②フォニックス、です。
日本人が初めに習うAはエー、Bはビー、Cはシーとは異なるフォニックス Aはア、Bはブ、Cはクのような、音声学(フォニックス)をもっとやっていくことです。
英語圏の子供たちはABCの歌を、このサウンドで覚えているんです。この音の法則を知ることで、それが、より発声にリンクして自然な発音になっていきます。恥ずかしがらずに、大袈裟にやってみてください。
ここで次に気をつけてほしいのが、③アクセントです。
日本語のアクセントのまま英語を話すと、フラットになってしまいます。英語のアクセントは、単語のアクセントと文のアクセントに分けられます。英単語のアクセントが文のアクセントの基本となり、文のアクセントが英語のリズムを作るので、音読のときに文の途中で切ってしまったり、一つの単語にしても間違ったところにアクセントをつけるとおかしくなってしまいます。
初心者の方だとどこにアクセントがつくのか、それがあっているのかの判断が難しいです。一人で練習する場合はどうすれば良いですか?
そうですね、レッスン内ではすぐ先生に教えてもらえますが、ご自宅でされる場合は悩まれますね。そういうときは、Youtubeなどでワンフレーズ学習のように一文を聴いて、一時停止をして、そこで言ってみる。一回目は全くついていけないですが、再生速度を遅くしたり、だんだん早く普通のスピードに戻してみたり、何回か聴くうちになんとなく聞き取れるようになります。耳が慣れてくると真似しやすくなってきます。正確に何を言っているのかわからなくても大丈夫です。英語の流れ、アクセント、リズム、スピード、イントネーション、それらに耳が慣れるために声を発することがいいからです。フォニックスも、アクセントも、恥ずかしがらずに、大袈裟にやってみてくださいね。
ここで説明したことは、④シャドーイング、⑤反復練習、です。
真似して重ねて言ってみることをシャドーイングといいます。英語の発音は上手な人を真似して何度も何度も言ってみる。反復練習がとても大事です。①興味をもって、⑤反復練習に尽きるなあと思っているので、私自身も学生時代にそうして練習していました。聞いている英語と自分の声がばっちり重なったとき、とても気持ちが良いです。その時の達成感をぜひ味わって欲しいです。
ここまでのお話で、われわれが習った「発音記号」がでてきませんが、ブラント先生はどう思われますか?
発音記号ですね、大事かとは思いますが・・・
その記号と音があっているのか?自分ではわかりづらいのはありますね。発音記号が読めても、発音が良くなる方法ではないように思います。やはりフォニックスの音の法則を知るほうがmake senseです。
日本人の先生の英語だと聞き取りやすいのに、外国人の先生だと一気にわからなくなることがありますよね。その現象の原因のひとつに、単語と単語をくっつける(リンキング)が起きているからです。そこをどう直していくか。それが最後の、⑥カタカナでかく、です。
⑥カタカナでかく
好きな歌手のCDがあります。歌詞カードがついていて、それを見ながらCDを聴く。そのときに流れてくる英語と歌詞がちがう?!と思ったことは誰しもあると思います。そこで、自分で聞こえた音をカタカナで書いてみます。聞いている音と実際の単語の文字が全然違うこと、それを発見することが大事で、その書き出したカタカナはめちゃくちゃかもしれません。でもそれを一緒に歌って重ねて(シャドーイング)、何度も練習(反復)していきます。実際わたしが中学高校時代にやっていた、この方法が、一番発音が改善された方法だと思っています。
今でもこれはやっています。カタカナはもう書きませんが、歌詞をみて、聴いて、こう言ってるんだなという作業は続けています。
書かれている単語と聞こえてくる音の違い、そのギャップを埋めていくこと、認識していくことで、よりキレイな発音に近づけるということですね。
はい、すこし面倒だなと思う方もいるかもしれませんが、歌詞の1番だけとか、カラオケで歌うカッコいい自分を想像すると良いかもしれません。歌だけではなく、よくみている映画やその台本、好きな著名人のスピーチ、TEDトーク、NHKの英語講座など、ご自身が好きな何かを真似してみる。視覚、聴覚、発声を使って4技能を高めていけるといいですね。
いろいろポイントがありましたが、一番最初の、興味をもつ、英語かっこいいな!しゃべれるようになりたいな!と興味をもち続けた人が勝ちやなと思います。
事務局よりコメント
ブラント先生のたまに出る関西弁と、英語の流れるような音がかっこいいですと優しい笑顔で話されていたのが印象的でした。海外滞在経験も長く、ネイティブに近い環境にいるからこそ日本人学習者ができる方法や気をつけるポンイトが的確です。フォニックスや発音についてご相談したい方、ぜひご受講されてみてはいかがでしょうか。
オンライン英会話[大人の英会話倶楽部]の日本人講師:
ブラント先生のプロフィールはこち↓
https://www.english-dialogclub.com/wte/prfdtlfrm/1665