おもしろ英会話:異文化コミュニケーション(Cross-cultural Communication)
シッコというアメリカ映画を見ている。マイケルムーアが作った映画。
公開当時、アメリカでもものすごい反響を呼んだが見る機会がなく今頃日本で見ている。
まだ見ている途中だが、ブログに書かずにいられない。それだけすごい。
この映画はアメリカの医療制度を皮肉っているドキュメンタリーだ。
あるアメリカ人が人差し指と中指を切断した。
健康保険がないため安いほうの人差し指しかくっつけてもらうことができなかった。
両方をつけると一生かかっても払いきれない額になるからだ。でもこのドキュメンタリーは健康保険がない人についての映画ではなく、健康保険を もっている人たちのドキュメンタリーだ。
健康保険を持っていても治療を(支払いを)拒否されることはある。
私も何度もある。必要なケアをしてもらえないことなどよくある話だ。
私がMRIをしたときに支払いを拒否された。
私のMRIはうつぶせで撮るMRIだったのだが、座るか仰向けで撮るMRIじゃないと保険対象にならないと保険会社から手紙が来た。笑冗談じゃない!こんな理不尽な話があるか!しかも払ってくれないと楽に2000ドルはこえるじゃないか!と思い、電話で交渉することに。
保険会社への電話は長く、つ らい。笑
自動案内から必要部署へまわされるまでに最低5分、まわされてからさらに10分以上待ってようやく機械ではなく人間と話すことができる。ちなみに余談だが、保険用語は難しい。
日本語で言われてもわからないような言葉が(ようは日本にそういうシステムがないからだが)英語でだーっつと続く。
それプラス医療英語だ。電話をするだけで疲れる。
結果からいうと80%はカバーになったのだが、なんとも大変だった。このドキュメンタリーを見た後、娘が言った言葉。
I’m moving to Canada or England. Or maybe France!
私もアメリカにいるときにこの映画を見ていたらそう思うだろう。
これらの国では医療費が無料だ。娘のアメリカの祖父母はオンラインでカナダから処方箋を買っている。
メキシコの国境沿いに住んでいるアメリカ人はメキシコに行って処方箋をもらう。
そっちのほうがずっと安いからだ。アメリカにいる外国人がグリーンカード(アメリカ永住権)ほしさにアメリカ人と結婚するのはよくある話だが、
この映画では医療を無料で受けるためにカナダ人と結婚を考えている人がいた。
自分が癌で保険料の支払いを拒否されたら、私も同じことを考 えるかもしれない。以前オバマがヒラリークリントンと大統領指名争いをしていたとき、私はヒラリーに勝ってほしかった。というのも当時、ヒラリーは国民全員保険を押していたから。
アメリカ市民として健康保険制度は自分の生活に、ひいては自分の命にかかわる大事なことだ。いろいろ問題はあるのかもしれないが、私が日本に帰ってきて思うのは日本の健康保険制度はすばらいしいということだ。
でもほとんどの日本人にとっては当たり前すぎて、きっとこの制度に文句のひとつもいいたいだろうと思う。
でもアメリカからしたら、日本は天国だ。if you are sick, you are sick.
この映画でイギリスに住むアメリカ人が言っていた。
もしうちらが病気なら病気なのよ。
病気の期間中、イギリスでは給料は支給され続けるらしい。because if you are sick, you are sick . you can’t work while you are sick.
だってもしあなたが病気なら病気。しょうがないじゃない。そんなときに働けないわ。税金が高くても医療費が無料の国がいいのか。
税金がそこそこでも医療費が有料の国がいいのか。
私にはわからない。でも今,私はこの日本の現状に満足はしている。
アメリカ帰りだしね。私。
Love and Peace~
言葉を覚えるプロセスの違いや文化や習慣の違いから気づき、また体験する様々な愉しい異文化コミュニケーション・国際交流のBlog
日本語を母国語として英語を学び英語圏での生活が長い日本人の先生だから、英会話初心者から上級者の方まで英会話習得プロセスの課題や解決方法も熟知しています。